コンテスト
contest



「機動戦士ガンダム」のプラモデルが大流行している当時、
子供達を対象にした「プラモデルコンテスト」なる催しが模型店で開催されていました。
要するに一番かっちょいいプラモを造った人が優勝するわけですが、
第1回大会にたまたま気が向いて応募した
「とある少年S」の作品が(たしかゾック だったかな?)優勝してしまいました。
お店のおもてのショーケースに飾られたりして・・・少年Sは学校でも話題となり人気者になりました。

その後しばらくして第2回大会が開催されました。
その少年Sは再び意気揚揚として応募したのです。
(この時は戦闘メカザブングルのガバメントタイプだったかな?マニアックでごめんなさい)
しかし結果は準優勝。
少年Sは再びショーケースに並べて飾られた優勝作品と自分の作品を見比べて「?????」があたまを駆け巡りました。

「どう見ても僕の方が・・・」

小学校の友達も口を揃えて「Sちゃんのほうが・・・」と。
自分が準優勝という結果にどうしても納得のいかなかった少年Sは、
スーパーウルトラ生意気にもお店の人にその理由を尋ねたのです!
そしたらこんな答えが返ってきました。


「ごめんな。ホントは君の方が上手なんだけど、
2回連続優勝はちょっと困るんだよ・・・。」



この言葉を聞いた少年Sは子供ながらに「大人の事情」「大人の世界」を垣間見た感じがしました。


その後バカバカしくなった少年Sは2度とコンテストに応募することはありませんでした・・・とさ。